「介護福祉士の就職と給与について」考えてみます。

「介護福祉士の就職と給与について」考えてみます。

最近、テレビや雑誌等で介護職員の人材不足が話題になっております。私は現在、介護老人福祉施設で施設ケアマネの仕事に従事しておりますが、私が働いている施設でも介護職員の離職率は年間約25パーセントにも上ります。その原因は何なのでしょうか、もう一度考えてみたいと思います。

 

初めに代表的な介護職員の代表的な資格を簡単におさらいしてみたいと思います。一般的に介護職の資格は実務経験を積んで、初めて次の資格を受験することができ、上がっていきます。

 

最初に取得する資格が   →介護職員初任者研修課程(旧、ホームヘルパー2級)
その次に取得する資格が  →介護福祉士(普通は実務経験3年が必要)
5年間介護職として働いて →介護支援専門員(ケアマネージャー)

 

介護福祉士は福祉系の学校を卒業すれば取得できることもありますが、普通は介護現場で3年以上働かないと受験することができません。介護職員初任者研修課程の資格から、介護福祉士の資格にステップアップすると施設では、資格手当が上がります。それでは就職事情と給与面について考えてみましょう。

就職事情について

人材不足が叫ばれている介護現場ですが、特に施設系だと介護職員初任者研修課程の資格しか持っていない場合は、介護福祉士に比べて就職するのが難しくなります。

 

これは、”加算”が影響しています。”加算”とは施設が利用者や介護保険から追加でもらうことができるお金の事です。施設の場合、介護職員の50パーセント以上が”介護福祉士”でなければ一番良い加算が取れません。

 

つまり、介護職員初任者研修課程の資格しか持っていない職員が増えすぎてしまうと”加算”が取れなくなってしまい、施設経営に影響してしまうのです。従って、就職活動という観点から考えると、少なくとも介護福祉士は売り手市場だと思います。

賃金について

一般的に介護福祉士を含め、介護の仕事に従事している人の賃金は一般企業に比べて1ケ月約9万円程度安いと言われています。ただ、その中でも問題なのは、賃金の総額だけではなく、賃金の内容(内訳)が悪いということです。介護職の人たちは手当で、やっと生活が成り立っている人が多いです。手当とは夜勤手当などを指します。

 

介護職の人たちは夜勤等の手当でやっとご飯を食べることができる訳で、それはつまり、”基本給=安い”ということです。 基本給が安いので、賞与や退職金など生涯賃金に全体に影響してしまいます。また、昇給額が一般に企業に比べてかなり悪いように感じます。

 

それだけではありません。冒頭で介護職は実務経験を積んで、次のステージにステップアップをしていくと説明しました。介護職(介護福祉士)が苦労して介護支援専門員(ケアマネ)になっても、単純に夜勤が無くなるだけで、夜勤手当が無くなってしまう為、賃金が増えないことも少なくありません。

 

ちなみに私も介護職(介護福祉士の資格は持っていました)から、施設ケアマネになった途端に逆に賃金が安くなってしまいました。

介護業界の問題点とは

一般的な社会では、経験を積むごと(上位の資格を取得するごと)に給与もアップするのが常識です。しかし、介護職に関しては必ずしもこの図式が当てはまらないのが一番の問題だと思います。つまり”頑張っても報われない”業界となっていることが一番の問題だと思います。将来に不安を感じる若者たちが次々と別の仕事に移ってしまう原因なのではないかと思います。

 

日本では昔から、”我慢は美徳”というような考え方があります。”福祉はボランティアだから、賃金が安くても仕方がない”というふうに考えている人もたくさんいます。でも、介護職は福祉関連の仕事ですが、ボランティアではありません。それを生活の糧にしているのです。政治家の人たちには介護費用の抑制だけの観点から、政策を考えないで欲しいと思います。

 

やみくもに”外国人労働者”を介護職員に迎えることが正しいことなのでしょうか?日本のお年寄りはやはり同じ国民が責任をもってお世話をしていくのが、”国の道理”のように思います。もっと”若い人たちが安心して働ける環境を整えてほしい”と切に願います。

 

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